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2011年11月25日

『キンモクセイの花言葉は…』(情報マガジン Vol.325 2011年12月号より)

内容

『アーオロン』という曲を知っていますか?私が小学校2年生の時に学芸会で合唱した曲なのですが、あまり知られていない曲のようです。調べると木村次郎作詞、丸山亜季作曲の音楽劇『オキクルミの悪魔』の中の曲で、父親が娘をどの神様の嫁にするかを決める歌とわかりました。確かに「天の竜神、雷は、男二人の兄弟で、その弟の神へなら、可愛い可愛い私の娘、嫁にやってもよろしいが~」という歌い出し。この七五調の調べが不思議と耳に残り、今でも口ずさむことができるほど印象に残っています。
学芸会では歌の上手な生徒が各クラス男女1名選ばれてソロで歌い、残りの生徒が合唱で後に続くという構成で私もそのひとりに選ばれました。
放課後、本番に向けてソロで歌う生徒が音楽室に集まり練習を始めました。初めて各クラスの代表が集まった時、私はひとりの女の子に目を奪われてしまいました。1学年に200名いた時代です。隣のクラスだったその子のことはその時まで知りませんでした。クリッとした黒目がちな目に大きな前歯、そして少しぽっちゃりとした体型は当時流行った「モンチッチ」に似て愛らしく、私のクラスにはいないタイプの子でした。
その子は私の前のパートでした。つまりいつも横に並んで練習をします。二人はすぐに仲良くなりました。放課後が来るのをこれほど心待ちにしたことはありません。「このままずっと学芸会が来なければいいのに。」本気でそう思いました。そんな楽しい日々が10日程続きました。
しかし無情にも時は流れます。とうとう学芸会当日を迎えました。「海の神の、シャチ男、男もよいし知恵もある~」その子のパートです。「けれどもただでは、やれないよ。こう言うことを、承知なら~」これが私のパートです。合唱は大成功。二人は目を見合わせて喜びました。
その後、学芸会の感動は薄れていきましたがその子のことは忘れられず、廊下ですれ違うたびにドキドキしていました。しかし話しかける勇気が出ず、次第にまた他人になっていきました。
秋の花と言えばキンモクセイ。その強い香りは毎年幼き日の恋心を思い出させてくれます。その花言葉は「初恋・陶酔・真実の愛」。
みなさんにもきっとこんな素敵な出会いや思い出があるのではないでしょか。ちよだボランティアセンターは、ボランティアを通じた素敵な出会いや思い出に残る活動をコーディネートできるよう心がけていきたいと思います。(かたくら/ボラセンジャーアイボリー/October.31.2011)

◆ちよだボランティアセンター情報マガジン「ボランティア」
 Vol.325 2011年12月号(2011/11/25発行)より

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