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2009年12月25日

『京都への思い』(情報マガジン Vol.302 2010年1月号より)

内容

早いもので、今年ももう終わりですね。毎年、この時期になると、学生時代に過ごした京都のことを思い出します。私は、生まれも育ちも東京ですが、京都というまちには昔から強い思いがあり、高校の時から「学生時代の最後の4年間は京都で」と決めていました。その理由はいろいろありますが、一番の理由は、日本の歴史を創ってきた京都のまちの魅力に惹かれたということです。
今でも、大学の同窓会で年2回は京都に行きますが、河原町などの繁華街のまちなみは移り変わりが早く、行くたびに驚かされます。でも、そんな喧騒から一歩路地に入ると、石畳の横には小川が流れ、そこを静かにゆっくりとした時間が過ぎてゆく空間があります。
春は、八坂神社・北野天満宮の桜を愛で、夏は、祇園祭の宵山と大学の校舎の上から五山の送り火を望み、秋は、京都御所の紅葉の下で昼寝をし、冬は、錦市場で年の瀬を迎える京の雰囲気を楽しむ。京都は、景色や街の雰囲気で季節を感じることができるまちです。
私は、河原町に近い中京郵便局で、深夜に郵便物の区分作業のアルバイトをしていましたが、大晦日の夜は、みんなで郵便局の中で除夜の鐘を聞きながら年越そばを食べ、そのまま八坂神社に初詣でに行ったことを思い出します。朝6時に仕事が終わると、友達と北野天満宮に「2回目」の初詣で。こんな経験も京のまちに暮らしていたからこそ味わえたことだと思います。
京都はよく「古くて新しいまち」と言われます。それは、1200年もの間、日本の歴史を創ってきたまちとして、伝統を受け継いでいかなければならないという思いと、いくたびの戦乱にさらされながらも、常に次の時代を創ってきたという京都人の気概が、京都の魅力を創り続けていると思います。
私の学生時代は、まだ携帯電話もパソコンもない“アナログ”な時代でしたが、この15年ほどで、世の中は“デジタル”な社会へ大きく変わりました。小学生までもが携帯をもち、普段の仕事の中でも隣の人とメールで会話する時代になりました。でも、こんな時代だからこそ、アナログな時代を感じることができる場所が必要だと思います。時代がどんなに変わっても、いつまでも京都は「私にとっての心の原点」であって欲しいと思います。(まつだ/ボラセンジャーイエロー/December.10.2009)

◆ちよだボランティアセンター情報マガジン「ボランティア」
 Vol.302 2010年1月号(2009/12/25発行)より

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